巨大魚を追い求める３人組の冒険をフルカラーで描きました。
OUT FORUMのフィロソフィーである"有史以来変わらないヒトの楽しみ"をA３相当のキャンバス上にプリント、文も書いてあるので絵本の１ページのような仕上がりです。

軽量なコットンキャンバスに直接プリントしてありますので、額縁に入れる必要がなく、気軽に壁に付けたり、立て掛けて飾る事ができ、落下でガラスが飛び散る心配もありません。
※取り付け金具等は別途ご用意下さい。

サイズ
縦横　410mm×318mm
暑さ　18mm
重さ　267g
この商品は配送料無料です。

～バックストーリー～

ついに世界の人口は、最盛期の三分の一にまで減少した。 ある夜、北極点から南極点に至るまで、 無数の光の点が一列に出現した。 そして地球が一回転する頃、その光の点はどこかへと消え去った。 ほどなくして、昼の空が紫に変わりだす。 とうとう終末の時が来たのだ。 なぜ撃墜を行わなかったのか。 世界は様々な憶測と混乱のなかにあったが、紫の一週間は何事もなかったかのように、終わり を告げた。 変化に気が付いたのは、しばらく経ってからの事だった。 全生物が、徐々に縮小している。 世界の研究者が、 原因の特定と解決に奔走したが、DNA 上に異変が見てとれる、その時点で 研究は止まった。 人間は、それまで使っていた文明を利用出来ない程、すでに縮んでしまったのである。 人々は街を追われた。 このまま生物は、人間は滅び去るのか。 しかし、その大きさが百分の一程度になった時、縮小減少はピタリと止まる。 幾年月が過ぎただろう、皮肉な事に、地球の環境は劇的な改善をみせた。 新たな街も、かつての技術と知恵、そして努力で築かれつつある。 食料も十分確保されるようになった。 唯一の厄介事といえば、百万分の一ほどの確率で生まれてくる、オリジナルサイズと呼ばれる生物だった。 肉食動物は、その成長の過程で身体に合った獲物を獲る事ができず自然淘汰されたが、草食動物、特に草を食べる昆虫が、人より大きく成長し、駆除の対象となる事が、この小さな国でも度々起こっていた。 「はあ、全く僕らならこんな高さくらい、跳んで 下りれるだろう?」 一番上で見ている男が不平をもらす。「だめだめ、 昔の方法で行くって決めただろう、やり方が合ってるのかは知らないけどね。」 ロープを掴みながら下る男は、とても楽しそうだ。 続けて見上げる男も言う。 「それが趣味ってやつじゃないか。 こうやって進むのが良いんだよ、この辺は浅いから大丈夫。」 この付近の魚は、とても少ない。 オリジナルサイズの仕業だ。 三人は、余裕と同時に緊張と期待の混ざった興奮の中にいた。 この先、 三十メートルの淵で、その個体は目撃されていた。 三十メートル先といっても、彼らにとっては三キロ程先になる。 より多くの獲物を求 めて、そいつは登っていったに違いない。 最後に目撃されたのは、釣り人によってだった。 淵の反対岸で、水に飛び込んだ猿が水中に引きずり込まれたという。 釣り人は一目散に逃げた。 それから 一ヶ月程が過ぎている。 しかしまだ生き残っている可能性は、十分にあった。 一目でいいから見てみたい。 三人は、こことは違うところに釣りにいく、そう嘘をついて、村から出てきたのだ。

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